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非常に寒くなる「冬」。いろいろな生き物にとって、10℃未満は生死に関わります。
実際、春や夏や秋に見られた多くの生き物(特に昆虫類など)は、「冬」には全くと言っていいほど見られなくなります。 けれども不思議なのは、どこに隠れていたのか、次のシーズンにいつの間にか現れて季節を彩ります。 これの意味することは、その生物にあった越冬できるシステムを持っているということです。
例えば、有名なのは「冬眠」です。 狭義では一部の恒温動物(熊など)、広義では一部の節足動物(昆虫など)などにおける越冬のためのシステムです。
その他、卵や蛹の状態で越冬する生物や、暖かい場所に移動する渡り鳥も挙げられます。
それでは、「ダニ」はどのように越冬しているのでしょうか?
今回は、家屋内のダニの優占種であり、アレルギー性疾患の主な原因の一つでもある「チリダニ」にフォーカスをあて、 ダニの越冬システムに加えて、ダニを越冬させないための具体策についてお伝えします。
チリダニの越冬システムが存在する?
チリダニの生育ステージは、「卵」「幼虫」「前若虫」「後若虫」「成虫」の5つの段階に分かれています。 その中のある一つのステージが、越冬に深く関係していると言われています。
それが『前若虫』と呼ばれるステージです。 ある条件下で「数ヵ月間も脱皮せずに発育を休止する前若虫が出現する」と報告されています。
この若虫は時期に関わらず出現し、水分透過性および酸素消費量が著しく低くなっています。これは不適切な環境を生き延びるための戦略と考えられます。 この若虫は「長期発育休止前若虫」とよばれ、この形態で越冬後、適した環境を感じ取って通常の形態に戻るとされています。
その他の特徴として、日本で主に生息するチリダニは「コナヒョウヒダニ」と「ヤケヒョウヒダニ」であり、「コナヒョウヒダニ」の方がこの形態をとりやすようです。
「長期発育休止前若虫」を引き起こす要因は?
例えば、一部の細菌は栄養素がなくなると休眠細胞である「胞子」を形成し、その飢餓状態を乗り越えることが報告されています。
それでは、チリダニが「長期発育休止前若虫」となる要因はなんでしょうか? この越冬形態を回避できれば、次年度にダニを持ち越すことが防ぐことができます。
実は、栄養素や温湿度ではなく、「個体群密度」とされています。個体群密度と難しそうな言葉ですが、 簡単に言うと、その空間にいるチリダニの数(=密度)です。 この「個体群密度」が上がると、「長期発育休止前若虫」の出現率が上がるようです。
ただ、個別飼育したチリダニにおいても「長期発育休止前若虫」が出現することが報告されているため、 もしかすると、その出現機構には複数の経路があり、飢餓や温湿度等も一部関与しているかもしれません。
いずれにしろ、「個体群密度」の増加が関与していることは事実で、チリダニを越冬させない(チリダニを次のシーズンに持ち込ませない)ためにも、その個体数を減らすことが重要です。 では、その対策とは?
実は、難しく考える必要はなく、日頃からダニ対策することが大切です。
つまり、日頃からダニ対策を継続して実施し、ダニの個体数(密度)が高くならないようにすることです。
その際、一つのダニ対策を実施するのではなく、各対策を組み合わせて、 「ご自身のライフスタイルにあった継続できるダニ対策を実施する」ことが重要です。
大変なダニ対策では継続できないため、置くだけで簡単に生きたダニ対策ができる 「ダニ捕りロボ」や「ダニ捕りマット」も是非ご活用ください。
ダニが越冬できるその他の要因とは?
これまでは、チリダニの越冬システム「長期発育休止前若虫」についてお話しいたしましたが、その他にもチリダニが越冬できる要因があります。
それは、「人間の文明」です。
チリダニは人に最も身近な節足動物であり、その生息環境は屋内です。 そして、その文明の発達によって、エアコンなどの暖房器具で人にとって快適な温度(25℃程度)を冬でも保つことが簡単になりました。
でも、その快適さは、ダニにとっても快適な環境であり、年間通してダニが繁殖できるということなのです。
そのため、冬にエアコンや加湿器を使用されている方は、年間を通したダニ対策を心がけてください。
その時には、置くだけ簡単!手間いらずの「ダニ捕りロボ」や「ダニ捕りマット」をご活用いただければと思います。
まとめ
- チリダニは「長期発育休止前若虫」と言う形態で越冬する
- 長期発育休止前若虫になる要因は「個体数(密度)の増加」が関係している
- 長期発育休止前若虫が終結する要因は「エサ」「湿度」が関係している
- 文明の発達により、冬でも簡単に屋内環境を暖かく維持することが可能で、言い換えると、ダニにとっても快適な環境が年間を通して維持される。
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