ダニは、私たち人間が生活する上で代表的な害虫の一つです。
アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギーを引き起こすダニですが、現在の日本の住宅にダニのいない家は存在しないと言われています。
年々快適になっている日本の住宅ですが、人間にとって快適な環境はダニにとっても快適なのです。

そのため、今や家の中のダニ対策は必須なのです。
ではダニは、屋内のどこに潜んでいるか?ダニに刺された際にどうすれば良いか?そしてどういった対策が有効なのか?
等々、家の中に潜むダニに関する正しい知識を専門機関である日革研究所がお伝えしようと思います。

では、まいります。

1. ダニを知る ~なぜダニが発生するのか~

基本的にダニは「突然」発生するわけではなく、肉眼で見えていないだけで、以前から発生しているのです。
つまり、多くのケースでは、快適な繁殖環境が整い、ダニが繁殖してある程度個体数が増えて、「ダニの集団」や「健康被害」という形でようやく「ダニの発生」に気がつきます。

では、こうしたダニの発生や繁殖に重要なものは何なのでしょうか?

それは「温度」「湿度」「エサ」といった環境条件が重要になります。

■温度と湿度
ダニにとって最も関係のある屋内という狭い空間は、文明の発達により、人にとって非常に快適な環境を簡単に実現できるようになりました。 温度調整器具としてはオイルヒーターやエアコン、今では床下暖房などがあります。また、湿度調整器具としては、加湿器なども非常に普及しています。

こうした環境設備の進化や普及により、年中快適な(一定)の環境を維持できるようになったため、人が快適な環境を好む屋内ダニも非常に快適に過ごせるようになりました。

特に、「25~30℃、湿度70%前後」の環境を好むチリダニは、日本の住宅環境において最も多いダニ(優占種)となっています。

■エサ
主に、人間のフケや皮脂の一部、食べかす及びホコリなどがエサとなります。

フケや皮脂というのは、自然と落ちてしまうために、知らず知らずのうちに私たちはダニにたくさんのエサを与えている事になるのです。

人間にとって快適な環境は、ダニにとっても快適な環境になってしまっている事から繁殖が続いてしまうのです。
繁殖しやすい条件が整うと、わずか52匹のダニが3ヶ月で約2.6万匹に上ると言われています。

2. ダニの種類

2-1. 家の中に潜んでいる屋内ダニの種類

2-1-1. ヒョウヒダニ

コナヒョウヒダニ
図.コナヒョウヒダニ
ヤケヒョウヒダニ
図.ヤケヒョウヒダニ(右写真)

家屋内に生息するダニの代表格です。
日本では、「コナヒョウヒダニ(学名Dermatophagoides farinae)」と「ヤケヒョウヒダニ(学名Dermatophagoides pteronyssinus)」が主なヒョウヒダニですが、 世界では「シワチリダニ(学名Euroglyphus maynei)」なども有名な種類です。

コナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニの見た目は非常に酷似しているものの、比較的低い湿度でも繁殖できるのは「コナヒョウヒダニ」というような「繁殖条件」などに違いが認められます。

体長は成虫で0.4mm程度で、乳白色の個体です。日本の家屋で生息するダニの70〜90%程度を占める優占種です。

一般的に、チリダニは春の暖かくなる時期からその数を増やし、夏の7~8月にかけて最も数が多くなります。昨今は、空調設備や加湿器具等の普及により年中繁殖している可能性があります。

チリダニが原因の健康被害は「アレルギー性疾患」で、「(小児)喘息」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」です。 アレルギーを引き起こす原因となる物質(アレルゲン)はダニの糞や死骸です。

その一方で、ダニは食べ物に混じる場合もあります。
一例として、開封済みのお好み焼き粉に侵入し、内部で繁殖後、そのお好み焼きを食べることで「ダニ経口アナフィラキシーショック」が起こります。

余談ですが、コナヒョウヒダニは「American house dust mite」、「ヤケヒョウヒダニ」は「Europian house dust mite」という別名があります。

2-1-2. ツメダニ

ミナミツメダニ 図.ミナミツメダニ

家屋内に生息するダニの代表格です。

日本では、「ミナミツメダニ(学名 Chelacaropsis moorei)」や「フトツメダニ(学名 Cheyletus fortis)」などが発見されます。

体長が0.5mm程度で、淡黄色の個体です。畳でよく発見されていましたが、近代化に伴った畳の減少により以前より発見されなくなりましたが、 現在では布団やじゅうたん、ソファといった場所でもよく発見されています。

一般的に、チリダニの最も多い時期が7~8月である一方、ツメダニは8~9月が最も多くなる傾向にあります。

主なダニ被害は、ダニ刺され(ツメダニ刺咬症)を引き起こします。人に対して積極的に刺すわけではありませんが、「畳1m2に1匹いればダニ刺咬症が起こる」とも報告されています。 ダニ刺されの見分け方の一つとして、「身体が隠れている部分も刺されている」「寝ている間に刺されている」といったことが挙げられます。

2-1-3. コナダニ

ケナガコナダニ 図.ケナガコナダニ

家屋内に生息するダニで、「ケナガコナダニ(学名 Tyrophagus ptrescentiae)」などが有名な種です。

体長が0.4mm程度で、白色の個体です。チリダニよりも高湿度を好みます。 現在、日本ではあまり見かけませんが、60年以上前に室内環境で問題視されていたのはコナダニと「ニクダニ」でした。 また、昔は畳でよく検出され、コナダニが増えると、そのコナダニを捕食するツメダニが増えるとしても問題視されていました。

特に、ダニ刺されの問題はありませんが、コナダニとニクダニが穀物倉庫などで大量発生することがあるため、貯蔵庫ダニ(Strage mites)と呼ばれています。
しかし、海外の地域によっては、チリダニ以上にコナダニやニクダニが環境アレルゲンとなることがあり、これらのダニが原因でアレルギー性疾患が発症する例も報告されています。

2-1-4. ニクダニ

サヤアシニクダニ 図.サヤアシニクダニ

家屋内に生息するダニで、日本では「サヤアシニクダニ(学名 Glycyphagus destructor)」や「イエニクダニ(学名 Glycyphagus domesticus)」などが有名な種です。

体長が0.4m程度で、白色の個体です。チリダニよりも高湿度を好みます。現在、日本ではあまり見かけませんが、60年以上前に室内環境で問題視されていたのはコナダニと「ニクダニ」でした。

最近では、冬に「ダニが繁殖して・・・」というお問い合わせがあります。その場合、「ニクダニ類(恐らく、低温(10~15℃)を好むイエニクダニ)」ではないかと思われます。

特に、ダニ刺されの問題はありませんが、コナダニとニクダニが穀物倉庫などで大量発生することがあるため、貯蔵庫ダニ(Strage mites)と呼ばれています。
しかし、海外の地域によっては、チリダニ以上にコナダニと「ニクダニ」が環境アレルゲンとなることがあり、コナダニと「ニクダニ」が原因でアレルギー性疾患が発症する例も報告されています。

2-2. 家の外から入ってくる屋外ダニの種類

2-2-1. マダニ

屋外で生息し、シカやイノシシなどに寄生しています。ダニの呼び方について、マダニ類(大型のダニで吸血性を示す)を「Tick」と呼び、それ以外を「Mite」と呼びます。 その呼び名の通り、3~4mm程度の大きさで、吸血後の雌は約1㎝まで大きくなります。

マダニは野生動物が多くいる山や森林だけでなく、草原や畑にも生息します。また、人だけでなくペット、特に犬は散歩の際に寄生されることがあり、注意する必要があります。

マダニで怖いのが感染症です。刺咬・吸血の際に唾液を介して、ウイルスや細菌などが人に伝播されます。 マダニを媒介した感染症には、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)や日本紅斑熱、ツツガムシ病などがあります。 SFTSは2012年後半に初めて見つかった比較的最近の感染症で、日本では毎年50~100人程度が感染し、10~30%と非常に高い致死率を持っています。

2-2-2. イエダニ

屋外に生息するダニ種ですが、稀に屋外からイエダニに寄生されたネズミが屋内に侵入し、屋内でもイエダニによる健康被害が起こることがあります。

マダニとは異なり、イエダニに吸血されることで重大な感染症が起こる報告は日本で見かけられませんが、皮膚炎が発症します。

昔よりも住宅設備や衛生環境が良くなり、家におけるネズミ生息率の減少に応じて、イエダニによる健康被害も少なくなりました。 ところが、都市部では、飲食店やコンビニエンスストアが増加し、その大量の廃棄食品等をエサにするネズミが増加したようです。 また、都市部は年中暖かいため、繁殖も適しており、ネズミが大量に増えてしまい、それに応じて、イエダニによる皮膚炎被害も増加しているようです。

2-3. 日常生活で注意すべきダニ

日常生活で注意すべきダニは、やはり「チリダニ」です。

日本の屋内環境の優占種であり、日本のアレルギー性疾患に大きく寄与しているためです。

近年、人口の約半数が何らかのアレルギー性疾患を持っていることが、厚生労働省より報告されています。

特に、子供のアレルギー性疾患に「チリダニ(ダニアレルゲン)」が関与しており、 「アレルギー性鼻炎」や「小児喘息」を患っている子供においてダニアレルゲンに対する感作率は60~80%と非常に高い数値を示します。 言い換えると、こうしたアレルギー性疾患を持つ子供の60~80%が「ダニアレルゲン」を吸入すると症状に悩まされることを示しています。

ダニアレルゲンとアレルギー性疾患 図. ダニアレルゲンとアレルギー性疾患

では、「チリダニ」対策で重要なことは何でしょうか?

ダニに対してアレルギー反応を示さない人も、ダニでアレルギー性疾患が発症する人も、

1. ダニアレルゲン(糞や死骸)と接触しないようにする(≒アレルゲンを除去する)
2. ダニアレルゲンの生産元である生きたダニを無くす

が予防に重要で、そのため、常日頃のダニ対策が大切です。


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3. ダニに刺された際の症状と治療法

3-1. かゆみ(ダニ刺され)

「ダニ刺され」をもたらすのはミナミツメダニなどの「ツメダニ類」です。また、ツメダニ によるダニ刺されは人だけでなく、ペットにもその被害が及びます。

ツメダニによるダニ刺されは吸血性ではなく刺咬性の被害です。刺咬時に注入される唾液腺の物質が抗原となり、遅延型のアレルギー反応を示すと考えられています。 症状として、ツメダニに刺されてから、1日程度で激しいかゆみを伴った赤みを帯びた腫れ(丘疹)が見られ、その緩和には1~2週間程度かかります。

そのかゆみや発疹がダニ刺されによるものかを特定することは非常に難しいとされています。ただ、服に隠れた部分でもこうした発疹がみられた場合、ダニ刺されを疑いましょう。

ダニ刺されにおいては、市販のかゆみ止めを使用するか、それでも我慢できないような症状がひどい場合には、抗ヒスタミン剤やステロイドの内服薬が必要となるので、 皮膚科専門医に受診することをお勧めします。

ただ、治療薬で症状を緩和しても、その環境からツメダニを無くさない限りダニ刺され今後も続く可能性があり、 根本的な解決にはツメダニを除去することが重要です。

チリダニ以上に、ツメダニも薬剤に対する抵抗性が高く、寝具といった立体的で潜り込むような場所や畳やじゅうたんなどの表面に加えて裏面があるような場所においては、 より薬剤効果の発現は難しくなります。

3-2. アレルギー性疾患 その1(アトピー素因とアレルギーマーチ)

遺伝的にアレルギーになりやすい素質を「アトピー素因」といい、 このアトピー素因を持つ乳児において年齢が上がるごとに様々なアレルギー性疾患が順に発症していく様子を示したものを 「アレルギーマーチ」と言います。

アレルギーマーチ 図.アレルギーマーチ

これによると、
アトピー性皮膚炎や食物アレルギー → 気管支喘息 → アレルギー性鼻炎・結膜炎
の順に有症するとされています。しかしながら、全ての人が当てはまるわけではありませんが、こうした経過を辿ることが多いようです。

また、乳児期において陽性率の高いアレルゲンに「ダニ」は含まれていないものの、幼児期以降の世代において「ダニ」が含まれています。

つまり、乳児期から予防することで、幼児期や学童期にダニアレルギーを持たない(感作しない)ようにすることが重要かつ最善の治療法なのです。

3-3. アレルギー性疾患 その2(喘息、鼻炎、結膜炎)

喘息(小児喘息) / アレルギー性鼻炎 / アレルギー性結膜炎は、アレルギーの分類においてはI型の即時反応で、ハウスダストや花粉、カビなどが原因となります。

小児喘息は80%以上が乳幼児期に発症し、3歳までにその60%が、6歳までに90%が発症します。
しかしながら、小児喘息においては、病気による症状は好転またはほぼ消失するとされており、臨床的にコントロールされるまで回復する率が高いアレルギー性疾患です。

喘息に関係する環境因子として「発病因子」「増悪因子」があります。発病因子には、ダニの死骸やフンなどによるアレルゲン、ウイルス性呼吸器疾患、大気汚染などのその他の因子があります。 一方、増悪因子には、ダニなどのアレルゲンをはじめとして、喫煙、ストレス、アルコールなど15以上の因子があげられます。

アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎は「通年性」と「季節性」があり、通年性の原因は「ダニ」が、季節性の原因は「スギ」が圧倒的に多いとされています。
罹患率は「通年性」よりも「季節性(花粉症)」の方が高くなっています。 これらの治療法としては、アレルゲンから回避したり、点眼薬や点鼻薬などの薬による「対処療法(一時的な症状の軽減)」と、アレルゲン免疫療法による「根治療法」があります。

3-4. アレルギー性疾患 その3(アトピー性皮膚炎)

アトピー性皮膚炎は皮膚疾患としては有症率の高い疾患の一つです。 I型とIV型のアレルギー性疾患に該当しますが、発症機序やその病態についてはいまだ不明な点も多いとされています。 本疾患もアトピー素因が関与し、両親に本症の既往がある場合は「75%」という高い確率で子供が発症する可能性があると報告されています。

糞のダニアレルゲンに含まれるプロテアーゼというタンパク質分解酵素が皮膚のバリア機能不全を引き起こし、皮膚からの抗原の侵入を容易にするとされています。 特に、皮膚疾患特有の引っ掻くといった刺激によって、こうした機能不全が激化すると報告されています。
そのため、アトピー性皮膚炎は、引っ掻きやストレスなどアレルギーとは関係のない要因も重要視されています。

治療法においては、原因となる物質や因子を見つけて対策し、それと並行してスキンケアと薬物療法を行うことが大切です。

また、ペットである犬もアトピー性皮膚炎になります。アトピー性皮膚炎に罹患している犬もダニアレルゲンに対する陽性率が高いことから、屋内に潜むダニが深く関わっていそうです。

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4. 場所別ダニの予防方法

布団やじゅうたんとダ お布団内部(左)やじゅうたん(右)に潜むダニ

4-1. 布団

寝具類は特に温湿度が上がりやすく、1日の1/3を寝具で過ごすためフケや皮脂がエサとなり、人の体温や発汗などで湿度や温度も高くなるため、非常にダニが繁殖しやすい環境です。 そのため、こういったダニが繁殖しやすい条件をなくすことが大切です。

湿気対策としては、
・掛け布団を掛けっぱなしにしない
・寝室の窓を開ける
・天日干しする

などで、溜まった湿気を開放しましょう。
また、掃除機掛けでエサとなるフケや垢、ダニアレルゲンを除去しましょう。

その際、布団用の掃除機ヘッドを使うと効果的です。
防ダニ布団や防ダニシーツなども効果的ですが、最近は色々な種類があるので、アレルギー専門医にアドバイスをもらうことをお勧めします。

4-2. マットレス

洋式ベッドで使用される大型のマットレスは内部に空間が多く、湿度が溜まりにくいため、敷布団と比べてダニが繁殖しにくいと言われています。
大型マットレスを選ぶ際は、マットレス本体だけでなく、それを設置するベッドの構造も重要で、そのマットレス設置面が全て木材で覆われているよりも、 簀子(すのこ)のように間隙がある方が通気性が良く、湿気も溜まりにくいとされています。

また、使い方によっては、表面などにフケなどのエサが溜まるので、掃除機掛けで定期的に除去することをお勧めします。
敷布団の下に敷くような薄型のマットレスについては、敷きっぱなしにするのではなく、敷布団と同様に溜まった湿気を解放してあげましょう。

4-3. カーペット

よく過ごすお部屋のカーペットはエサや湿気が溜まりやすく、生きたダニの対策が非常に難しい場所です。
一般的な対策方法は掃除機掛けです。ダニアレルゲンを除去しましょう。
また、生きたダニのエサ(人の皮膚剥離物や食べこぼしなど)も除去できるので、ダニの繁殖抑制にもつながります。

湿気についてはカーペットの大きさや設置状況によっては天日干し等はできないので、換気等でお部屋全体を調湿し、カーペットの湿度も低下させましょう。
カーペットのダニ対策は非常に限られるので、掃除機掛けを工夫しましょう。
一定方向のパイル目に逆らうように繰り返し掃除機をかけます(1m2で30秒が目安です)。 「回転ブラシつき掃除機ヘッド」を使用したり、 アレルゲンの飛散や曝露に注意する必要がありますが、「たたき」との併用も効果があるとされています。

4-4. 畳

畳のダニ対策は、畳の目に沿って1畳30秒を目安にしっかりと掃除機掛けをします。
また、固く絞った雑巾でよく拭きましょう。その後、壁に立てかけて、乾燥することも重要です。

畳は裏面の方が湿気が溜まりやすいため、表面よりも裏面の方がダニが多いという報告もあります。
そのため、裏面も清潔に保つためにも、定期的に裏面もお手入れしましょう。

4-5. ソファ

ソファで気をつけるのは、その材質です。
革製のソファは内部にダニやダニのエサが内部に侵入することが非常に少なく、あまりダニは繁殖しません。

一方で、布製のソファは食べこぼしやフケなどのエサが表面だけなく内部で溜まるため、その内部でダニが繁殖するため、ダニ対策が必要です。
ダニ対策としては、こまめな掃除機掛けや、背面や座面部分のパーツを外してたまった湿気を解放してあげましょう(天日干しも有効です)。 クッションは小型であれば、洗濯可能な素材かを確認し、洗濯するのも効果的です。

4-6. まとめ

このように、ダニ対策する場所(家財)や広さ、大きさによって実施できる対策が異なります。

今回は屋内に潜むダニの代表格でありアレルギー性疾患と深く関係するチリダニ本体、そして、アレルゲンとなる死骸や糞を対象とした一般的なお掃除でのダニ対策について述べました。

しかしながら、ダニ刺されの原因となるツメダニに対する対策も同様です。 ツメダニ対策も生息しづらい環境を作る(間接的対策)か、直接退治する必要があります。 エサとなるものが生きた虫という点がチリダニと異なりますが、チリダニを少なくすることで、ツメダニを減らすことにつながります。

このように、「ダニ対策方法を知る」ことで、対策方法ごとの得意/不得意を知り、無理なく続けることができる自分にあったダニ対策を見つけることが重要になります。

5. 日革研究所が推奨するダニ対策方法

日革研究所が考える「ダニ対策」とは、2つの目的を達成することです。

1. ダニアレルゲン(フンと死骸)を除去する
2. ダニアレルゲンの発生元やダニ刺されの原因となる生きたダニを退治する

色々なダニ対策がありますが、一つの対策で完全に防除するのは難しいです。
特に、ダニアレルゲンの生産元である生きたチリダニを退治することは非常に難しいとされています。
また、布団やじゅうたんなどダニは様々な場所に存在し、その生息場所によっては実施できないダニ対策もあります。加えて、ダニ対策にはそれぞれ得意・不得意な内容があります。


そのため、各場所に応じて複数のダニ対策を継続して実施することが重要です。
現在の多忙とされるライフワークの中でこの「ダニ対策の継続」が難しいのが現状です。

そのため、一般的なダニ対策で「ダニアレルゲン除去」と「生きたダニが過ごしにくい環境構築」を行いつつ、 その頻度を軽くしたり生きたダニを根本的に退治するために「ダニ捕りロボ」や「ダニ捕りマット」を活用する事で、あなたの家からダニを排除していきましょう。

この記事で参考にした文献や書籍
・市橋正光. 高齢化社会を若々しく生きるためのアンチエイジング. 日本臨床皮膚科医会雑誌, 2007, 24.1: 26-31.
・厚生労働省 平成22年度 リウマチ・アレルギー相談員養成研修会テキスト
・小峰裕己. ダニ カビ完全対策ダニ カビ完全対策, 2007.
・須賀康. 皮膚科医が考えるアンチエイジング. 順天堂医学, 2006, 52.3: 429-436.
・吉川翠. 住まいとダニ. 家政学雑誌, 1986, 37.8: 723-727.