押入れは、布団や衣類の交換をするスペースですが、空気の入れ替えをあまりしないという方も多いのではないでしょうか。
空気の入れ替えがなく、温度も湿度も高くなりがちな押入れの中は、ダニにとって絶好の繁殖場所となってしまいます。
ダニが繁殖してしまうと、アレルギーを引き起こすほど人体にも影響します。
そのため、なんとしてでもダニの繁殖は避けたいところです。
そこでこの記事では、「押入れ」「タンス/衣装ケース」「クローゼット」のダニ調査をもとに、各収納スペースのダニ汚染の実態について紹介します。
あわせて、すぐに実践できる各収納スペースのダニ対策方法について詳しく紹介していますので、押入れやクローゼット内のダニが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
【モニター実験】収納スペースの中で、一番多くダニが多い箇所はどこ?
押入れやタンス、衣装ケース、クローゼットの中で一番ダニの数が多い箇所はどこなのか、またどのぐらいのダニが潜んでいるのか、日革研究所では実際にモニター実験を行いました。
モニター実験の概要は下記の通りです。
対象期間 |
2007年~2019年(日革研究所調べ) |
押入れに設置した検体数 |
289検体 |
クローゼットに設置した検体数 |
111検体 |
タンス/衣装ケースに設置した検体数 |
339検体 |
それでは、モニター実験の結果について確認しきましょう。
実験結果:一番ダニが多かったのは「押入れ」!
モニター実験をした結果、各収納スペースでの最大捕獲匹数は下記の通りとなりました。
押入れ |
4,740匹 |
クローゼット |
761匹 |
タンス/衣装ケース |
2,820匹 |
最大捕獲匹数では、押入れの中がもっとも多く、一番少なかったのはクローゼットという結果でした。また、平均捕獲匹数でも、もっともダニの数が多かったのは押入れでした。
この実験結果を見ると、押入れやタンス、クローゼットの中では、圧倒的に押入れに多くのダニが潜んでいるという結果となりました。
【ダニ対策の仕方】押入れ編
実験の結果、他の収納スペースに比べて多くのダニが捕獲された押入れですが、その原因はダニが特に多く潜む「布団」を収納しているからです。
季節が変わり、押入れに今まで使っていた布団を入れる前に、しっかりとダニ対策をしているかどうかで、ダニの繁殖を防げるかどうか決まります。
ここでは、押入れの中でダニが繁殖しやすい布団などのダニ対策について紹介します。
やるべきことその1:収納前にきちんと掃除
押入れのダニの繁殖を防ぐためには、ダニが繁殖しやすい布団や座布団などを押入れにしまう前に、押入れの内部と、収納する布団などの両方をきれいに掃除しておきましょう。
ダニは押入れの中にあるハウスダストなどをエサとして、どんどん繁殖していきます。
押入れに布団などをしまう前に、まずは押入れ内に掃除機をかけたあと水拭きをして、ホコリやゴミを取り除いておきましょう。
最後に乾拭きをして、湿気を残さないようにします。
また、布団や座布団自体にもダニ対策をする必要があります。
特に布団は湿気がこもっているうえに、人間の垢やフケ、食べ物のくずなども付着しており、それらをエサとするダニが繁殖する原因になります。
そのため、布団などを収納する前には天日干しをしてしっかりと布団を乾燥させたあと、掃除機をかけるなどして、ダニのエサをきれいに取り除いておきましょう。
やるべきことその2:収納袋を活用する
仮にダニが布団の中に潜んでいたとしても、押入れにしまう際に布団用の「収納袋」を使えば、布団から押入れにダニが拡散しません。
収納袋を利用すればダニ対策もできますし、圧縮袋を利用すれば布団の収納スペースが小さくなるので、押入れの容量が広くなるというメリットもあります。
ただし圧縮袋の場合、圧縮しすぎてしまうと、布団の中を無理やり押しつぶしてしまうため、布団独自のふわふわ感がなくなる可能性があり、注意が必要です。
やるべきことその3:風通しを良くする
ダニは湿度のある環境が大好物です。
布団や押入れの中の掃除をしても、押入れの中の湿度が高い状態のままだと、ダニが繁殖する原因となってしまいます。
そのため、押入れを開けて換気を定期的に行い、風通しを良くし湿度を下げてダニが繁殖しづらい環境づくりをしましょう。
また、風通しが悪い部屋など湿気がたまりやすい環境の場合は、除湿剤や除湿器などを使って押入れの湿気を取るのもおすすめです。
置いておくタイプや、シートタイプの除湿剤などもありますので、押入れの換気とあわせて対策をしておくとより効果的です。
【ダニ対策の仕方】クローゼット・タンス編
では次に、クローゼットやタンス、ウォークインクローゼットのダニ対策について解説します。
クローゼットなどのダニ対策についても、押入れの方法と基本的に違いはありません。
しかし、クローゼットの場合、フローリングから入ってくるハウスダストにも注意する必要があります。
具体的にどのようなダニ対策が有効なのか、確認していきましょう。
やるべきことその1:くまなくきちんと掃除
クローゼットやウォーキングクローゼットの場合、フローリングとの段差や仕切りなどがない環境では、フローリングからやってくるハウスダストが入ってきやすいため、押入れのとき以上にしっかりと内部の掃除をするようにしましょう。
基本的な対策としては、掃除機をかけたあと、水拭きと乾拭きをするのがおすすめです。
特に内部に衣装ケースや引き出しが入っていると掃除がしづらく、面倒になってしまいがちですが、衣替えのタイミングなどに衣装ケースなどをすべて外に出して、内部を徹底して掃除しておましょう。
また、フローリングのほうからハウスダストが入ってこないように、クローゼット周辺のフローリングの掃除はできるだけ頻繁にしましょう。
やるべきことその2:「タンス」や「衣装ケース」にも気をつけるべし
タンスや衣装ケースに関しては、引き出しの中を重点的に掃除しましょう。
引き出しの掃除については、引き出しの中を水拭きしたあと、最後に乾拭きするだけで大丈夫です。
ダニは湿度を好みますので、水拭きをしただけで終わってしまうと湿気が引き出しの中にこもってしまい、逆効果です。
必ず最後に乾拭きをして、引き出しの中の湿気を取るようにしましょう。
掃除頻度は高いほうが理想的ですが、すべて衣類を出して掃除するのは手間がかかるため、最低でも衣替えのたびに掃除をするように心がけてください。
頻繁に掃除できないという方は、気になるところに設置するだけでダニを捕獲・退治できる「ダニ捕りロボ」を設置するという方法もおすすめです。
押入れやクローゼットのダニ対策は「こまめな掃除」が大切!
押入れやクローゼットなどでダニを繁殖させないためには、「清潔にしておく」「湿気を取って乾燥させる」の2点が大切です。
押入れにしまう前の布団は天日干しにしたあと掃除機でゴミを取り除き、押入れやクローゼットの内部もこまめに掃除して風通しを良くするだけでも、ダニの繁殖を防ぎます。
ただし、今回紹介した対策をしても心配な方や、そもそもあまり頻繁に掃除ができないという方は、ダニ捕りロボの設置がおすすめです。
ダニ捕りロボは気になる場所に置いておくだけという手軽さで、簡単にダニを捕獲・退治できるダニ対策グッズです。
押入れの中だけでなく、寝室や子ども部屋など、ダニ対策をしたいさまざまな部屋に設置が可能です。
ダニ捕りロボを押入れの中に設置する方法について、上記の動画でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。