近年、最高気温が40℃に迫る勢いです。 人は夏バテしますが、果たしてダニも夏バテするのでしょうか?

屋内に潜む多くのダニが25~30℃を好むため、ここまで熱いとダニは死ぬかも!?と期待してしまいます。

確かに、「温度」はダニの繁殖にとても大切です。 では、この温度を調節することで、どこまでダニ対策が可能なのでしょうか?

この記事を通して温度によるダニ対策について知っていただくために、ダニアレルギに関係するダニを高温でどこまで退治できるか、日革研究所が調査してみました。

チリダニの高温に強いの?弱いの?実験してみました!

高温による対策_2

ダニアレルギーに関わるダニはチリダニと呼ばれるダニです。日本で問題となるチリダニは2種類存在し、 それが「コナヒョウヒダニ」と「ヤケヒョウヒダニ」です。

どちらのチリダニにとっても30℃は好適な温度であり、 今回の調査では、40℃ / 50℃ / 60℃の環境下でどのくらい生きているか調査してみました。

実験の詳細はこちら

実験結果から、以下のことが分かりました。

☑ 40℃では・・・死滅に2~3週間必要であった。
☑ 50℃では・・・死滅に2~6時間必要であった。
☑ 60℃では・・・15分以内に死滅していた。

今回の調査で、死滅時間に幅があるのは、チリダニの種類で高温適性が異なったためです。

今回の実験から「ヤケヒョウヒダニ」の方が高温に対して強いということが判明しました。 また、40℃が1日24時間かつ3週間続いてようやくダニが死滅するので、天然の対策としては難しそうですね。 でも、もしかすると夏バテはしているかもしれませんね。

こうした高温をチリダニの対策として活用出来る?

   高温による対策_3

実験結果から、対策として使えそうな温度条件は「50℃以上の温度」ということが分かりました。

以前の記事でも紹介しましたが、「天日干し」に関しては、布団の内部温度を50℃まで上げるのは非常に難しいので、生きたダニの対策としては不十分そうです。

天日干しについての記事はこちら

では、一般のご家庭にある電化製品で、50℃以上出せる「乾燥機付き洗濯機」や「アイロン」などを使った対策はどうでしょうか? 問題は「どこに使用するか?」です。

ダニが多い場所は、「布団」や「じゅうたん」や「ソファ」。 そのため、乾燥機付き洗濯機では容量(大きさ)の問題、アイロンでは広さの問題が考えられます。

乾燥機付き洗濯機は60℃以上の高温であり、ダニ対策としては有効ですが、洗濯機に入るものに限られます。 アイロンスチームは100℃という高温になるのため、より高い殺ダニ効果が期待できますが、 布団などの広いものに対しては非常に手間がかかり、奥行きのあるものに対してその効果が弱くなります

そのため、こうした対策はぬいぐるみや小型のラグといった小さなものの対策に適した方法です。 (ただし、使用されている素材によっては実施できないこともあります。)

その他、布団乾燥機(ダニ対策モード)ホットカーペットなども高温対策製品として挙げられます。 注意点としては、メーカーによってその性能や温度が異なります。ダニ対策する際は、50〜55℃以上の温度が全体に行き渡る機種を選択することが大切です。

50℃以上の高温であれば効果あり!

高温による対策_4

今回は「高温」をテーマに、ダニ対策を考えてみました。

「高温」は温度が高くなればなるほど即効性の殺ダニ効果が見込まれ、効果的な対策方法の一つとして考えられます。 一方で、素材(例えば革素材)によっては熱に弱いものもあるので、劣化する(痛む)可能性を考えて対策する必要があり、実施の際は注意しましょう。

「高温対策」に関わらず、「何を(どこを)」「どのような手段」で対策するかを考えることが重要です。

今回のように高温でダニ対策するとしても、ご家庭にある洗濯乾燥機やアイロンには得手と不得手があります。 このようにダニ対策の意味や効果を理解することが、無駄のない自身のライフスタイルに合ったダニ対策を見つけることにつながります。

ぜひ、継続できるあなただけのダニ対策を見つけ出してください。

まとめ

  • チリダニの高温抵抗性
    ・40℃では、2~3週間で死滅する(即効性はない)
    ・50℃では、2~6時間で死滅する
    ・60℃では、15分以内に死滅する
    ・「コナヒョウヒダニ」より「ヤケヒョウヒダニ」の方が高温に対する適応能力が高い
  • 高温を利用したダニ対策について
    ・温度が高ければ高いほど、ダニ対策として効果的
    ・「高温」に弱い素材には、注意が必要
    ・ダニがたくさんいる「布団」や「じゅうたん」の対策を前提として、この大きさの家財をどうやって高温処理するのかが重要
  • 高温に関わらず、自身のライフスタイルにあった「継続できる」ダニ対策が重要