実験目的

ヤケヒョウヒダニの増殖に伴うアレルゲン量(Der p1量)の増加を調査する。

実験手順

⑴ 9cmシャーレに6cm × 6cmにカットしたカナ金3号を2枚置き、その上に100 匹のヤケヒョウダニが含まれるように100mgのダニ培地を播種した。

⑵ 試験装置一式を、25℃のインキュベーターに入れ、湿度は飽和食塩水で75%Rhに調整した。

⑶ 試験開始0時間および培養2週間、4週間、6週間後にカナ金3号上のダニ培地を回収し、培地中のダニ匹数およびアレルゲン量(Der p 1量)を測定した。

⑷ ダニ匹数は飽和食塩水浮遊法で生きたダニを分離し、ろ紙に展開後、実体顕微鏡下でカウントした。

⑸ アレルゲン量は、回収した培地を10mℓのPBS-Tに懸濁し、アレルゲン(Der p 1)を抽出した。

⑹ 抽出液を遠心分離後、その上清を回収し、0.45μmフィルターで夾雑物を除去した。

⑺ ダニアレルゲン濃度の定量は、サンドイッチELISA法によって調査した。

実験結果

結果を表1および図1に示した。
試験開始時はダニ匹数が87匹、Der p1量が47ng/mℓで、6週間後にはダニ匹数が2466匹(約29倍)、Der p1量が6011ng/mℓ(約128倍)に増加した(表1および図1)。